農水省 7月指針 6年6月末在庫は156万トンと前年より41万トン減

米穀 2024年07月31日

 農水省は7月30日、食糧部会を開催し7月指針を決定した。それによると令和5年7月から令和6年6月末までの主食用需要量は前年より11万トン増の702万トンなり、この結果6年6月末の民間在庫量は前年より41万トン減の156万トンとなった。インバウンドの消費量は5.1万トンと試算していた。需要動向について農水省は「令和5年産米の高温・渇水の影響による精米歩留まりの低下(1等比率の低下等)や、令和3年9月から食料品価格の上昇が続く中で、米の価格は相対的に上昇が緩やかであったことを背景に消費がやや増加した」と見解を示した。令和5年産だけを見れば、主食用生産量661万トンに対して需要量は702万トンであり41万トンも足らなかったことになる。

 令和6年7月から7年6月末までの需給見通しについては、6月末民間在庫156万トンに6年産主食用生産量669万トンを加えた825万トンが供給量。これに対して需要量はなぜか従来の消費量の減少を見込んで673万トンを見込んでおり、令和7年6月末の民間在庫量は152万トンと6年6月よりさらに少ない数字になっている。需要量の673万トンと慎重になっているがこれについて農水省は「過去20年間で一時的に需要は増えたことがあったのは3度あったが、いずれも一時的で、例外なく翌年は需要減少が起こっている。この1年は確かに需要が増えたが、それをもって需要が減り止まったとみるのは軽々。数年をみなければいけない」と述べた。