食糧部会 9月2日 備蓄米戻しは7年産21万トン
米穀 2026年09月03日
農林水産省は9月2日、食糧部会を開催し、需給見通しの変更と備蓄米の買戻し21万トンを決定した。
令和7/8年の主食用米等の需給実績では、7年6月末民間在庫155万トンに7年産主食用米等生産量747万トン、備蓄米23万トンを加えた925万トンが供給量。これに対して需要量は683万トンとなり、8年6月末民間在庫量は243万トンとなった。民間在庫量としては過去最高。
需要量は前年(6年7月から7年6月)が711万トンだったので28万トンも減少したことになる。この数字は過去最低となるだけでなく減少幅も大きい。ただし、外国産米の10万トンはカウントされておらず、実際は693万トン程度だったのではないか。それでも減少している。
令和8/9年の主食用米等の需給見通しでは、8年6月末民間在庫243万トンに8年産主食用米等生産量735~745~754万トンを加えた978~988~997万トンが供給量。これに需要量は693万~711万トンと備蓄買戻し21万トンを引いた246~264~283万トンが9年6月末民間在庫量となる見込み。
21万トンの備蓄米の買戻しを行っても9年6月末在庫はさらに増加することになる。
買戻しについて農水省は、食料安全保障の観点から、適正水準への回復を進めていく。備蓄水準の回復は、供給不足になる状況を避けつつ、適正水準にむけて着実に回復を図る観点から、令和9/10年以降も含め、今後、計画的に実施。急激な需給変動を避けるとともに、政府備蓄米の年産構成の適正化を図る観点も踏まえ、令和7年産米21万トン(昨年度買入しを中止した数量に相当)の買戻しを進めるとともに、引き続き、今後の需給状況等を見定めた上で対応とし、さらに上積みの余地を残した。
このほか、米穀周年供給・需要拡大支援事業(周年事業)として32万トンを隔離、民間備蓄の実証事業として6万トンを積み上げた。買戻し、周年事業及び民間備蓄を合わせると59万トンと備蓄放出と一緒になる。周年事業とは、保管経費を助成することで、産地による長期的な販売を促進。生産年の翌年10月までは最低でも保管し、翌々年3月まで販売する手段。農水省としてはできるうる手法はすべて行ったということだろう。問題は結果がどうなるかである。
会議に出席した澁谷委員は「今年度の作況は順調に推移しています。豊作か平年並みということで十分な収穫量になる。これに対して民間在庫は過去最高の数量となっています。私たち米穀店も在庫を大きく抱えており、米を安定的に供給する役割を担ってきた集荷、卸、米穀店は米業を続けていけるのかどうかの選択に迫られているほどの苦しい状況が続いています。食料安全保障上の観点からも、備蓄米の買戻しを決定したことはありがたいと思います。在庫量を適正に戻さなければ、最終的には生産者が離農や廃業に進みます。
この2年間、作柄的には不作でもなく、豊作でもない状況だった。しかしながら店頭では米がなくなったり、価格が高騰、今度は下落という難しい状況が続いたことが、備蓄米を放出せざるを得なくなったと思います。
不作や豊作でもなくてもこういうことが起きうる、さらに温暖化やそれに伴う自然災害、厳しい国際状況の中で食料の安全保障の観点からも、あらゆるシュミレーションを行っていただきたい。それを一部公表することで国民や業界関係者も安心できるのではないかと思います。お米を取り巻く様々な経験を元にシュミレーションし、有事に備えていただきたい」と述べた。
他の委員からは「遅すぎる」「少なすぎる」などの意見もあった。
令和8/9年の主食用等の需給見通し (907KB)

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